いま、ここで、書く。
神社やお寺へ行くと、御朱印をいただくことを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
中でも、目の前で筆をとって丁寧に書いていただける「直書き」は、なんだか特別な気持ちになります。
揮毫されている筆先に目が釘付けになり、ドキドキしながら、「御朱印って、ただいただくだけじゃないんだな」と感じます。
御朱印は「書の作品」とは少しちがうけれど、目の前で文字が書き上げられるところを見ると心が動くのは、「手書きの文字に感動する」書の世界と通じるものがあるかもしれません。
ふと思い出すのは、お稽古場で師匠にお手本を書いていただく場面です。
真剣な表情と腕の動き、筆先が紙に触れる音、静かな空気の中に生まれる一本の線まで、夢中で見つめてしまいます。
この連休明けには、大阪・関西万博で書の展示があります。
会期中には、雪心会会長の中村伸夫先生をはじめ、たくさんの先生方が席上揮毫を披露されます。
素晴らしい先生方の作品が生まれる瞬間を、すぐそばで体感できる機会です。
私たち編集部も、とても楽しみにしています。
