『支星会書展』へ

梅雨が明け、夏らしい日ざしの一日に
大阪・産業創造館で開催された『支星会書展』を拝見しました。

支星会は雪心・新書鑑両誌へ仮名のお手本をお寄せいただいている、故・西本支星先生が会長となって発足し、
現在は天野静代会長のもと多くの先生方が集い研鑽を積んでおられます。

会場で天野先生を中心にお話しされている末席にそっと加わらせていただき、
美しい料紙の、稀少なだけでなく、今では作ることが難しくなり手に入らないものも多くなっていることなどを
実際のお作品を目の前にしながら拝聴しました。
紙や墨、筆・・・書道に欠かせない大切な道具です。
作り手の方々や販売に携わっておられる方々のご苦労も思いながら、
この素晴らしい文化を永く受け継いでいきたいと、あらためて強く思いました。

 △天野静代先生「西本願寺三十六集 斎宮女御集抄」臨書


実際に作品を間近で拝見すると、印刷物よりもずっとずっと
強さや美しさ、一本の線、作品そのものがこちらへ迫って来るように感じます。
筆先の毛一本まで神経を張りつめ、優美さと厳しさが同居するような細字や、
しなやかで力強く伸びる線の緊張感ある作品など、
会場内を何度も行ったり来たりしながら、時間を忘れて見せていただきました。
今回も素晴らしい機会をいただき、ありがとうございました。